年齢の衰えへの自覚はあっても「それを言われたくない」「見せたくない」との生き方をしようとされていることは共通しているようですが、生活するには「都心が一番」と感じておられる方は少なくないようです。 
                  
                  80歳超えを余生とすれば 
                  ・サービスの行き届いた高齢者向け施設で癒す。 
                  ・故郷で、思い出に浸りながらのんびりと暮らす。 
                  ・長年暮らし、愛着のある地域で、その地域のお役に立ちたいと思いながら生き甲斐を求める。 
                  ・郊外・リゾートの城で、これまで出来なかった趣味を始める。 
                  ・ホテル生活や外食、旅行等優雅さを楽しむ 
                  等々多様な生き方があるでしょうが、「手持ちのお金は出来るだけ減らしたくない。」と考えておられるのではないでしょうか。 
                  
                  ここでは、住まいについて考えてみます。 
                  ■地域
                  便利さを優先し、都心での生活を希望される方が多くなってきました。 
                  理由として次のようなことがあります。 
                  ・バブル最盛期頃まで、郊外の一般的なサラリーマン向け専用住宅は、小さくても庭付き住宅 
                  でしたが、今は、庭より車庫を優先 
                  その車庫も都心では10分程歩くと、どこかの駅に着くため不要 
                  ・都心では客間が無くても、近くの喫茶、食堂、ホテルがあり、その方が合理的 
                  ・タクシーがすぐ拾えて移動に心配がない 
                  ・近くに以前のような商店街は無くなったが、近くのデパートで買い物が楽しめる 
                  ・出前は無くなったが、すぐそばに多様な弁当、食堂がある 
                  江戸・東京は、400年以上の間、大災害を重ねながら外へと拡大し栄えてきましたが、今は、都心集中へと変わりつつあります。 
                  
                  ■住宅設計
                  ・家の広さは、都心は狭く地方に行くほど広くなる
                  ・核家族化進行で、コンパクトな住まいを希望される(掃除が楽) 
                  ・大切なものがあり、介護サービスは不安 
                  ・気候変化が大きいが、エアコンがもったいない 
                  ・段差は極力無いほうがいい 
                  ・トイレの位置は近い方が安心 
                  ・機械・器具は、コンパクトで軽量が良い 
                  ・高機能で豪華なキッチンは苦手 
                  ・冷蔵庫は大きい方が良いが、奥の物は出し入れしにくいため、賞味期限切れになる 
                  ・衣類等は置ききれないほどあるため、収納は多いほど良いが、奥行90センチは広すぎる 
                  ・高い所は危険で使わない(長年使用していないが捨てられない物置) 
                  ・床上に燃えやすい物がすぐ溜まり危険 
                  ・ガス、電気不始末の危険があり、警報器設置や消火器、ボンベを多く置く 
                  等々使い方が難しいものは苦手で、行動範囲が小さくなっていきます。