銀河バンク


「養父ヒノキ」「但馬杉」を積極的に使用します
平成28年6月1日

但馬地図但馬(たじま)は兵庫県北部地方です。
7世紀頃に但馬国が成立したと推定され、現在の兵庫県になったのは、明治9年です。
今は、但馬牛、松葉ガニ、豊岡鞄、城崎温泉、コウノトリ、天空の武田城跡、ハチ高原スキー場等で知られています。以前は、中瀬・生野・明延鉱山で良質の金・銀やスズが発掘されていました。
養父市(やぶし)は、但馬の中南部に位置し、多雪で、市の約84%は森林です。
外出する時は、「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるほど天気が変わり易く雨が降ったり止んだりします。からっとした陽気の日が多く、晴れた夜にはみごとな星空を演出してくれます。
その美味しい空気と水はけが良い斜面で育ったヒノキは、伐採・搬出、乾燥コスト高と為替レートの変化等により輸入材に押され、バイオマスエネルギー資源になろうとしています。
しかし、家族の宝として大切に育てた巨木が、建築材としてではなく、木屑と同じ扱いにされるようでは、殆んどの山主さんは、手放されないでしょう。
加えて、少子化が進む中、夢もセーフティネットも無い林業に若い労働者は集まりません
今、このような日本の中山間地方は、林業と共に崩壊しようとしています。

チョット待って下さい。
日本のヒノキは、日本書紀等で示されているように、古くから高級建築物に使われてきました。建築材として特に優れていることについては、平成26年10月2日付このコラムでお伝えしましたが、特有のやさしい香りは、気持ちを落ち着かせる効果があり、今も多くの人に好まれています。ヒノキの葉は殺菌作用もあるといわれ、料理でザルに敷くこともあります。

は、樹齢3000年とも言われ、木では日本一長寿で、50メートル以上になることもあります。
養父市にも、出雲大社に縁のある名草神社に、25年程前まで、樹齢1,500年といわれた巨樹"妙見杉"がありました。今も、境内とその付近には、有効利用を待っているかのように樹齢300~400年といわれる巨木が多くあります。これらの木は、寒冷地育ちで、豪雪による重圧にも耐える強さを持っています。

日本は、四季折々の美しい自然環境という恵みを頂いています。地震や台風といった厳しい試練との向き合い方も学んできました。日本の風土で育った木材の活用方法は、匠たちが、法隆寺をはじめ多くの建築物等で伝えてくれています。
国産木材産業の安定継続 は、国の形を守ることではないでしょうか。

平成27年8月2日付このコラム「新国立競技場に日本の木材を」と提案した時、多くの人に漫画の話と言われましたが、現実のものとなりました。
日本の木材産業が継続的自立成長することは夢ではないと思います。
私たちは、既に「養父ヒノキ」を全棟の土台に使用し、高評価を頂いています。
これからは、土台、柱、梁だけではなく、少しでも多く「養父ヒノキ」「但馬杉」(主に、50年生~60年生)を使用し、日本の木材の良さを伝えていきます。

その家を守るための地盤と基礎は、これからも“大切に大切に”していきます。


国産ヒノキ造り、50年安心のアパートを東京都心に…
平成28年5月8日

都心アパート取引に関する変遷をお伝えしてみます。
終戦直後のことは分かりませんが、昭和30年代の不動産取引「酷いものだった」と、多くの先輩達から耳にしました。「不動産屋」といわれてトラブルが多かったようです。
宅地建物取引主任者(現 宅地建物取引士)の粛正が本格化した昭和40年代後半からバブルまでは、アパートの売買はごく僅かでした。
売り物が出ても、殆んど公開しないで、富裕層へ情報を流せば、現金で買われる方が比較的簡単に見つかりました。但し、売り急ぐ話はありませんでした。
それ以前に取得された方は、最近売却されている物件の登記簿記載事項等から判断すると、自分の所有地の一部に、自分で建てられていたようです。
昭和の末期、アパートだけでなく不動産市場は、バブルで一変しました。
土地を所有していた方は、土地を担保に、建築代を借入れてビルを建てられました。(又は、売却・等価交換)
新規オーナーが一気に増え購入資金の大半を借り入れて、短期間に複数所有されました。
過剰在庫となり、調整のため、平成2年には、融資規制と高金利政策が強化されました。
国土法による取引価格指導の法律が施行されたのもそのためです。
平成2年後半には、バブル崩壊が鮮明になりました。
不動産価格の急落と、高金利で膨らんだ不良債権の額は、僅か2年で、推定出来ない程の額となっていました。この時期に発生した不良債権は「損切り物件」と呼ばれました。
その処理は問題が多く10年以上続きました。不動産デフレはその後も続きました。

地価の底が見えて来ない中、多くの果実が得られ、将来的にはそれ程心配のない物件には、リートや、自分年金のような、新しいニーズが出てきました。
長期大型再開発も数多く始まっていますが、日本の方の多くは、まだ、バブルの影が消えていないようで、不動産投資には慎重です。
今も、日本の方には、キャピタルゲインを期待される方は殆どおられませんが、外国の方の投資が急増しています。
私たちが提供している都心アパートを買われる方の、約半分は外国の方です。
東京の投資物件は割安で、購入する大きなチャンスと考えておられるからです。
このところ、「世界情勢や為替相場が不安定ですが…」、の問に対する答えは「だから東京を選んでいます。」です。

それにしても、外国の投資家は、日本の不動産のことを良く勉強されています。
表面利回りの他、以下のような難しいチェックをしっかりされています。

・現在の市場の在庫状況と今後の供給予測
少子化が進んでいる日本の人口移動問題
大災害に対する安全基準と備えの実態
インフラ整備の進行状況と中期予測
・中期・長期的な資産評価
賃貸料空室率(実質利回り)と長期金利の動向
為替レートの仕組み

購入前には、携わる人の実態や現場とその物件付近の調査もされているようです。
私たちは、今、外国の方々から多くの事を学ぶことができます。
最も興味を持った事は、「信頼した人は信頼する」に徹する態度です。

私たちは、東京都心に、国産ヒノキを主要材にした木造在来工法アパートを提供し、”50年安心のお約束゛が出来るようにしたいと考えています。
都心には、若い世代が支払える賃貸アパートが不足してきているからです。
※ヒノキ材は、1,000年余年経年変化しません。(小原二郎著 「木の文化」より
そのためには、立地地勢地盤地質事前調査内容と対応を公開し、震度7クラスの地震津波、1時間に100ミリの豪雨、風速30メートルを超えるに耐えられる建物であることを、お客様から認めて頂けるようにならなければなりません。
※先の東日本大震災では、全棟被害0でした。
加えて、現状復帰コストの負担が小さいことも重要だと考えています。

私たちは、所有される方の”安心”、そこで誇りをもって生活される方地域との”調和”という原則を大切にして参ります。


都心部の新築収益物件は、取得時利回りが更に下がる?
平成28年4月5日

先日、国土交通省で1月1日時点の公示価格・変動率が発表されました。
東京都心部の地価は、このコラムでも2年半前からお伝えし続けていますように、安定した上昇を続けています。
取引の実態は、売り物件情報が少ない上に、殆どの売り主は、瑕疵担保免責・融資特約のない買主を優先されますので、不動産業者買いが多く、エンドの方にはあまり回っていないようです。
参考に出来る取引事例は少ないですが、私たちは、事業計画に適していれば、即決で積極的に買っています。
木造住宅の建築代も毎年上昇しています。職人不足と安全基準強化が要因です。
都心部の低賃料物件が、少なくなってきていますが、これは、木造住宅密集地の老朽アパートの解体を大災害対策として進めていることと、自治体の指導等によるものです。

一方で、都心志向の若年層は、年々増え続けています。
私達が提供している都心部の新規物件の賃貸料を、今年から2~4%値上げさせていただきましたが、3月末迄に、全室申込み頂きました。
オーナー様自身で募集された物件は、3~6%値上げされたようです。
都心部のワンルームアパート賃貸料は、上昇してきましたが、賃貸料の上昇より、地価と建築代の上昇割合の方が大きいため、私達が提供出来る新築物件の当初利回りはこれからも下がります。
新築アパート一住戸価格と当初利回り

拡大



■アパート一棟買いされる方の最近の傾向
満額現金で購入される方とフルローンで購入される方が増えています。
キャピタルゲインを期待されて購入される方が増えています。‥‥主に外国の方
(小規模・単独所有で、換金が比較的容易であることが安心に繋がっているようです)
・個人所有から、法人名義に変更されるケースが増えています。
社宅や学生寮の引き合いが出始めているようです。
その他、不動産管理会社から、管理請負契約と一体で、「30年以上、定額一括借り上げ」の契約を提案されるケースも出てきました。賃貸斡旋プロの方は、「都心部の低賃料アパートの賃料は、下がらない。」ことを確信されているようです。

小規模一棟売りアパートは、ランニングコスト、経年変化への対応費、現状復帰代に割り安感があることから、潜在需要は多いのですが、資金の大半を借り入れによって取得されようとするケースでは、高い利回りを求められ、お応えするのが難しくなっています。
しかし、安い金利で長期固定ローンが可能な、今は、取得のチャンスだと思います。
私たちは、50年のアパートローンに挑戦していきます。